こんにちは!
現役店長のリュウです!
私の友人でアパレルショップの店長をしている男がいまして、会う度に「部下の育成が難しい…」と嘆いています。
詳しく聞いてみると、「出された指示に対してはミスなく迅速に動いてくれるが、自ら考えて行動をしない」ということでした。
これはマネジメントをする立場の人間なら悩むところですよね。
「自ら考えて行動してもらうためにはどうすればいいのか?」
方法は一つではなく、色んな角度からアプローチできます。
今回は、自ら考えて行動する【主体性のある部下】を育てる方法についてお伝えします。
①主体性とは?
自らの意思や判断によって、責任を持って行動することを主体性と言います。
自らが考えて「今行っている作業も、やり方を変えたら効率が上がるんではないか」という考えのもと実行します。
その結果、よけいに時間がかかってしまい作業効率が悪化したとしても、他人事にはせずにちゃんと責任感も持つのが主体性のある人間です。
主体性というものを意識していなくても、上の立場になれば必然的に考えることも多くなり、責任感も強くなります。
周囲の中で上昇志向が強い部下は、積極性があり、色んなことを吸収して自らのスキルを上げていきたいという想いが強いので、主体性を持ち合わせていることが多いです。
②自主性との違い
自主性とは「自分の判断で行動すること」です。
主体性と自主性、一見同じように思いますが実は違います。
自主性は、予めやるべきことが分かっていることに対して行動することです。
仕事を何年も働いていれば毎日必ずやることは把握していますよね?
アパレル業であれば、出社したら清掃、ディスプレイの確認、在庫チェックなど、やるべきことを自ら率先して行うことが自主性です。
主体性は「何もないところから考えて、自らの判断で行動すること」です。
毎日必ず行う仕事でも「もっとこうしたら良くなるんではないか?」「このやり方は本当に意味があるのか?」と疑問を投げかけ、新たなやり方を考案し、さらに良くするための行動を行います。
③指示待ち人間
主体性がない部下の典型的な特徴が「指示待ち人間」であることです。
自ら考えて行動しないため、指示がないと行動をおこしません。
本人の意識の問題もありますが、マネジメントのやり方ににも問題があることで、このような指示待ち人間が増えているとも考えられます。
私が以前働いていたお店で、指示待ち人間の部下がいました。
私は当時、業務の効率化を目標に掲げており、とにかくムダをなくすために日々のスケジューリングを組んで、部下一人一人に落とし込みを行いました。
常に細かい指示を行なっていたので、部下は迷いなく業務をこなし、日々時間に余裕を持って仕事ができていました。
その時の私は、部下が指示待ち人間になるということは全く思っておらず、業務が滞りなく進めばいいという考えでした。
ある時、私が指示を出し忘れていたことがありましたが、これまでも行なってきた業務なので、例え指示がなくてもしっかり終わらせてくれていると思っていました。
そこで部下に「この業務終わらせてくれた?」と聞いたところ「今回は指示を受けていなかったので何もしていません」という回答ももらい、ショックを受けたのと同時に、これまで細かい指示ばかりを出して、部下に考えることをさせていなかった自分のマネジメントの甘さに気付かされました。
「部下が指示待ち人間で困っている」と感じている上司の方は、私のように「細かい指示を出しすぎて、自らが考えなくても業務が成立するような環境を作っていないか」を見直すチャンスです。
業務が効率よく捗っていて、部下も指示通りに動いてくれていれば「このままではまずい」という危機感にはなりません。
ですが、それを繰り返していく度に、指示待ち人間の部下が増えていきます。
以前の記事で【部下の意識改革】についてお伝えしました。
ここでも
「部下の意識を変えるためには、そのための取り組み方はを考えて実行させる必要がある」
とお伝えしましたが、今回も同じで指示待ち人間を変えたいならば、自らが考えて行動できる取り組み方や環境を作る必要があるのです。
④主体性をもたせる
自ら考えて行動できる部下にするために4つのポイントでお伝えします。
まず一つ目は、あなたが自分のマネジメントを振り返り、細かい指示を出しすぎていたと感じるのであればそこを無くしていきましょう。
最初は仕事の効率が悪くなるかもしれません。それでも先を見据えたマネジメントを行うことが大切です。
次に二つ目は、あなたが指示を出さず、部下に何の動きもなければこちらから質問しましょう。
「今回、一週間のイベントをするにあたり、在庫量は◯◯くらいにしようと思うけど、どう思う?」
と投げかけることで部下に考えるクセをつけさせます。
初めのうちは何となくの回答も、経験を重ねるごとに「回答+理由付け」もしっかりとしてきます。
質問することを積極的に取り入れ、部下に意見を求めることを習慣化しましょう。
そして徐々に「考えれる人間」に育てましょう!
そして三つ目は、自らの考えを発信できる環境です。
自分で考えることができる部下でも、その考えを受け入れてくれる環境でなければ発言しようという気持ちになりません。
これまで周りが当たり前にやってきたことを変えるということは、行動力と勇気が必要です。
人は変化を恐れます。なぜなら変化することで新たな労力が必要になり、自分に負担がかかるからです。
ですが、変化を恐れていては現状維持どころか衰退していく一方です。
主体性をもつ部下は、さらにいい会社にするために行動しようとしてくれています。
それを上司や先輩がサポートする環境であるべきです。
「失敗しても大丈夫だ!その失敗をムダにしないために次に活かせばいい!」と周りがバックアップしてくれるから、部下も自ら考えて行動しようという気持ちになれるのです。
最後に四つ目は、部下に自信をつけさせることです。
自ら考えたり、発言したり、行動したりしないのは自信の無さから悲観的になり「どうせ俺なんかの意見は聞いてもらえないよ」とネガティブな思考に陥ってしまいます。
まずは、自ら考えることができる環境を作ってあげて、自分で判断して行動を起こしたことについて褒めましょう。
人は褒められた時に自信がつきます。ただしむやみやたらに褒めればいいというわけではありません。
効果的な褒め方はこちらでお伝えします。
効果的な褒め方で部下の自信をつけさせていき、主体性をもつ人材へと育てていきましょう!
まとめ
今回は【主体性のある部下へと育てる方法】をお伝えしました。
部下に対して「主体性をもつべきだ」と伝えても何も変わりません。そうなるための取り組みが必要です。
主体性をもつ部下へと変えるポイントは4つです。
・細かすぎる指示は出さない
・こちらから質問をする
・考えを発信できる環境作り
・自信をつけさせる
このポイントを一度に行うのではなく、部下の性格や能力によって、実行しましょう。
主体性を持つ部下が増えていけば、チームとしてのレベルは上がり、会社の利益も増えていきます。
そのためにも、あなたのマネジメントスキルを上げていくことも大切ですよ!